離婚とストレス(5)ー監護者変更に伴う子どもの行動化への対応策

今日も病院のベッドから離婚とストレス(5)です。時間がたっぷりあるので毎日のように書いています。

裁判所が監護者変更の決定をした場合に、こうした決定に対する子どもの反発が暴力や自殺といったリスクに繋がる恐れが高いと判断される時の対応策としては、すぐに子どもを「拒絶されている親」の元に移り住ませるのではなくて、ガードナーが提案していた「移行期の居所」(親戚の家や友人の家、あるいは寄宿舎、病院など)を利用する方法が提案されています。

ガードナーは、監護者変更の際には、「拒絶された親」の元に直行させるのではなくてまずこうした「移行期の居所」を利用することを勧めており、その場所としては、親戚の家や友人の家といった制限の少ないものから、うまくいかない時にはより制限の強い所、例えば児童養護施設や少年院あるいは病院といった場所を提案しており、大きな論争を呼び起こしました。しかし、ガードナー亡き後も彼の問題提起は確実に継承されていることが分かります。

このような方法をとることによって、しばらくの間、子どもと両親の間に距離を置き、両親の影響から解放された環境下で裁判所任命のセラピストによる治療を受けさせるという方法です。

離婚後に両親間の葛藤の狭間に置かれてしまった子どもを1~2年留学させることによって両親の影響から解放してあげるなどの方法も良いアイディアではなかろうかと私は考えています。

この方法のディメリットとしては、両親との日々の接触を失うことや、「好かれている親」による電話やメールなどによる影響を与える行為が続く可能性などが指摘されています。