今日は、予定を変えて、”Surviving the Breakup“の共著者であるJoan Kelly のセッションに参加しました。離婚と子ども問題の大御所であるKelly氏によるセッションは、他の同時開催のセッションと比べて参加者が多いため大広間で行われました。
セッション・タイトルは”Developing Parenting Plans that Benefit Children:Current Research and Practice Implications. 「子どもに恩恵をもたらす養育計画の作成:現在の研究および実践への意味」でした。
盛りだくさんの話の中で、特にわれわれ日本人にとって意味深かったのは、子どもの健全な発達に必要な別居親との関わり方に関する研究に基づく提言でした。
子どもが親の離婚を乗り越え、健全な大人に成長していくためには、同居親との良い関係のみならず、別居親の子どもの学校生活への積極的関与や日常生活における権威的な躾やモニタリングの大事さが特に強調されていました。接触の量が保証されているアメリカにおいては、こうした質の大切さが強調されているといえます。
しかし日本では、それ以前の問題として、まず質の良い関係性の基盤としての実のある接触(隔週2泊3日+長期休暇にはまとめた宿泊付き面会交流)を実現していくことが今後の重要な課題であると改めて思いました。(2013.9.27)