「片親疎外」ケースに対する介入方法(3)ーファミリー・ブリッジズ{家族の架け橋)

今日もまだ病院からです。日々の検査で肺から空気のリークがないことが続いていましたので、次の段階として肺に挿入して空気を少しずつ抜き続けていたのを午後3時まで止めることになりました。そして再度レントゲン撮影をしてみたところ肺が少しまた縮小していることがわかりました。つまり肺の穴がすっかりふさがってはいないことが分かりました。主治医との話し合いの末、気胸は一度なると再発率も高く、今後のことも考えてやはり癒着術を用いて穴をふさぐという方法を選択することを決断しました。明日、癒着術をすることになりました。穴がふさがるまで3日ほど時間を要し、また一度でふさがるとも限らないとも言われ、退院までにはもうしばらく時間がかかることになってしまいました。

そんなことで今日は監護者変更が命じられた「片親疎外」ケースへの介入方法であるファミリー・ブリッジズを取り上げたいと思います。

ファミリー・ブリッジズ(家族の架け橋) 

 深刻な「片親疎外」があると判断され、しかも「拒絶されている親」と暮らしたほうが子どもの福祉に適うとの判断がなされ、子どもの意志に反して監護者変更命令が出された時に、子どもが「拒絶されている親」との生活に適応するのを助けるための介入方法としてファミリー・ブリッジズ(家族の架け橋)というプログラムがあります。

このプログラムはランド夫妻によって創始され、今では『離婚毒』の著者であるウオーシャック,RAとその妻も協働しています。

 この方法は、家族再統合セラピーや多面的家族介入が治療的介入であり、原則として「好かれている親」の参加を重要視するのに対して、教育的介入であり、子ども「拒絶されている親」だけの参加を求める点が特徴です。

一日6~8時間連続4日間のインテンシヴなプログラムで、「拒絶されている親」子どもペアに対して2人専門家がつくという形がとられます。非常に贅沢なプログラムです。

教育目標としては、まず子どもに1)批判的に考えることを教えることがあります。次に2)両親についてバランスの取れた、現実的かつ共感力ある見方を維持する方法を教えます。次に3)自分の判断に反する行動への外的圧力抵抗するスキルを発達させるのを助けます。最後に拒絶されてきた親に4)子どもの行動を感受性豊か管理する方法を教えます。

こうした目標を達成する過程で、「拒絶された親」と子どもの関係修復されていくといわれています。

ウオーシャック,RAの報告によりますと、これまでに130人の子どもがこのプログラムに参加したそうですが、その成功率ほぼ100%であったそうです。参加した子どもの3/4がその後もこのプログラムでの成果を維持したと報告されています。逆戻りしてしまったケースもあったそうですが、その原因は、裁判所命令に違反して、時期尚早「好かれた親接触していたことが多かったそうです。